チェロ

2006年5月 7日 (日)

4分の3と、8分の6

相変わらずの日曜チェリスト、、、、、、、ですらなく、レッスン前だけあたふた練習するという、とびきりできの悪い生徒を続けています。

最近とりかかったテキストは、ウェルナー。
今までのサポージニコフが一通り終わったあとの二冊目です。

ウェルナーも初心者用のテキストなので、ぱらぱら見たときは馬鹿にしていたのですが、いざ始めてみると自分のテクニックにたくさん落ちがあることが判り、面白い!!移弦や、指使いの癖など、ちょっとさらうたびに山ほど修正箇所が出てきます。


先週、リズムのことで面白い発見がありました。

たとえば。
ウエルナー日本語版の30ページには、4分の3拍子の曲があります。
3拍子なので8分音符二つずつを一拍に、「2+2+2」で3拍を数える(★○/★○/★○)のですが、この曲が曲者。メロディーと弓使いは、8分音符3つずつがひとかたまりになっているので、弾いているとだんだん「3+3」
(★○○/★○○)という2拍子に騙されてしまうのです。

スラーが前の3つの音符にかかっているので、どうも2拍子系に傾いてしまうわけですが。

先生曰く、同じ音符を同じように弾いても、2拍子か、3拍子か聞き分けられるのは、アクセントのつけかたが違うからです。
この、アクセントは、「拍子」「メロディー」「テンポ」の3つの要素で変わっていくというのです。


3つをそれぞれ見ていきましょう。

拍子は、各拍のアタマにアクセントが来ます。当たり前といえば当たり前ですが。
次に、メロディーというのは、音符の並びかたから生まれてくるアクセント。
上記、ウェルナーの例は、拍子とメロディーのアクセントが混在するために弾いていて混乱してしまうのです。

今回の話の流れからすると余談なのですが、もう一つ、アクセントを決めるのに大切な要素が、「テンポ」。
つまり、音楽の速度、BPMでかなりアクセントは変わっていくんだそうです。
特に、チェロは発音前に一瞬のタメを作らないと音の粒立ちが悪くなるので、ある程度以上のテンポになっていくと、一拍目のアクセントを残してアクセントが消えていくという現象が出てきます。
だから、上記のウェルナーの練習曲も、バカ早く弾けば、アクセントについての悩みは解決してしまうというわけ。
逆に、この曲をゆっくり弾こうとすると、様々なアクセントが混在し、とても難しくなるというのです。

以上、余談でした。


さて、話を戻します。
拍子とメロディーのアクセントは、「足し算」で増えていくので、上記の二種類のアクセントを混在させた

★○/★★/★○
★○★/★★○

これで、/の後は全てアクセント(★)が並ぶわけです。
そして、これが2拍子と3拍子を両方感じさせるアクセント、ということになります。
で、同じ★印でも、アクセントに微妙に濃淡をつけ、2拍子系と3拍子系の両方を感じさせるように弾いていくというわけです。


ところで。
3拍子の指揮をするときに描く、不思議な三角形のことを覚えていますか?

1は、思いっきり良く下がって、わずかに反動があり、
2は、1の勢いに乗って、横へちょっとすべるように動き、
3は、再び勢い良くもとの場所にもどります。

この形、先生によれば、西洋人の3拍子のリズム認識を図にしたものだといいます。
昔学校で習ったように、1,3拍目が強拍で2拍目が弱拍、、、という図式にも入らない。それぞれの拍は均等でなく、始点から3カウントを数えて終点=始点へ戻る運動だからです。

ちなみに、4拍子の図形は、3拍子の3拍目が右へ行き過ぎて、4拍目で元に戻るという図形でしたよね。
あれは、4拍子=3拍子+1拍、という西洋的なリズム認識を表しているのだとか。3拍子を数え、おまけに1拍入れるのが4拍子ということです。

「打ち込み」音楽を経過した私の耳だと、4拍子なら4拍を均等に数えてしまう癖があるのですが、これを直すのはたいへんだあ、、、、、、、という話は、前にも書いた気がします。


そもそも、物心ついたときから、4拍子の曲と数多く親しみ、むしろ3拍子のほうが親しみが薄い私。今後も、リズム認識の修行は険しそうです。


追伸。

全く関係のない話ですが、指揮者の金聖響さんの指揮、動き自体が芸術ですね。
指揮棒と体が一体になりながら音を視覚化していて、見ていて楽しい指揮というのはこういうものなんだなあ、と思いました。

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2006年2月13日 (月)

自分の体を手なづける技

久しぶりのチェロ話です。


レッスンは続いていました。

、、、、実は。


で、今週のレッスンで初めての教科書「サポージニコフ」の最後までたどり着きました。たぶん、2年はかかってます。要するに、相変わらずの初心者ということです。

そして、あいかわらず、レッスンと同じくらい、先生との雑談がおもしろいです。


昨日おもしろかった話、まずは、

①弓を動かす方向
 について。

自分の感覚でチェロを弾いていると、どうしても弓と弦は垂直になりません。

で、先生が最近発見した教え方。
まずは、先生から見て、生徒にベストの角度で弓を持たせ、写メールで撮ります。

生徒は、自分の感覚では明らかに不自然な角度で弾いているはずなのに、写真で見るとまっすぐになっている、というのがリアルタイムで認識できます。

私もやってもらいましたが、とても奇妙な感覚を味わえます。

で、この不自然な感じを自然と感じられるように弾く練習をするのです。

ふーむ。

同じ考え方で、ダンスのレッスンみたいに、鏡の前で弾いても効きそうですね。

続いては、
②左指のポジショニング について

今私が練習している「重音」(2つ以上の音を同時に出すこと)では、2本以上の弦を一緒に押さえ、鳴らします。
この時、かなり不自然な指使いが出てくるのです。

ギターのタブ譜に準じて説明すると、2弦で1フレット(人差し指)を押さえたまま、2弦で4フレット(小指)、1弦で3フレット(薬指)を押さえるのが、自宅練習ではどうしてもできませんでした。

で、先生の解説。

弾く順番に指を置いていくのは、感覚的には当然のことです。
2弦の1フレットを係留(押さえたまま、次に弾くのを待つこと)したまま、2弦4フレ、1弦3フレと音を出す場合、どうしても小指を先に、薬指を後に押さえがちです。

ところが、薬指が交じるポジションは曲者なのです。
指には、押さえやすい順番というのがあって、上の例で行くと、人差し指と小指を押さえたあと、薬指を押さえるのは至難の業。でも、順番を変え、人差し指、薬指、と押さえて、その後、肘から動かして小指を捻って押さえると、あら不思議、きれいに押さえられるのです。

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この感じ、別の例を出して見ましょう。

例えば、片手の指を、全部机につけて、一本だけぐっと上げて、そのあと2センチほど指を手前へ曲げ、また机に付けてみます。

すると、不思議なことに、他の指はそれなりに上がるのに、薬指だけは1センチぐらいしか上がらないし、指は手前に曲がりません。

でも、薬指と小指を一緒に動かすと、あら不思議、薬指は楽にコントロールできます。
さらに、薬指と中指を一緒に上げると、さっきよりさらに楽にコントロールできます。

不思議ですね。

こういう体の癖を知ったうえで、難しいポジションをマスターしてゆくのです。

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さて、ここまで来たら、あとはそれをすばやく押さえる練習です。

ちょっと練習すると、すぐに、ちょっと見には一瞬で両方を押さえてしまったように見えるようになってきます。

先生のレベルになっても、曲を練習している中でどうしても押さえられない指使いが出てくるのは、よくあることだそうです。
その場合、今のような、指の押さえ順を一つ一つ、考えます。

先生も、押さえ順をサラって、ようやく弾けるようになる曲は多いそうです。


また、目が開かれた思いでした。

自分の体の癖を知って、その癖を手なづける。


あいかわらず、チェロは奥が深いです。

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2005年11月27日 (日)

押さえなくても

また、チェロのレッスンに行ってきました。

今回の驚きは、「A線(1弦、いちばん細いのです)は指板に押しつけなくても鳴る」という事実。

私は、ギターをやっていたため、弦はフレットにきちんと触れてこそ鳴る、と思っていました。
ギターだと、触れただけで弾くと「ポコ」という、ミュートした音しか出ません。

ところが、細い弦の高音部を鳴らすレッスンをしていて、先生がふと、
「あ、そんなに無理して押さえなくても鳴りますよ」とアドバイス。

ためしに、指板に弦を当てずに弾いてみると、、、、、、

鳴る!

先生によると、ガット弦を使っていた昔はもちろんこんなことは無理だったそう。
先ほどのギターと同じで、きちんと指板に弦が当たっていないと、音がうまく出ません。

この奏法は金属弦だから可能になったんだそうです。
一弦の材質や太さなどは、この弾き方をして自然な音が出るように作られているのだとか。

当然、高音域の早いパッセージが飛躍的に楽に弾けるようになりました。

以前、この100年で、チェロぐらい奏法が進化した楽器はない、と先生は言っていましたが、こういう技術的な進歩も大きいんですね。

初心者なので、まだまだ、驚くことが沢山ありそうで楽しみです。

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2005年10月13日 (木)

ロデオ デビュー(?)

今月、ついにチェロ発表会デビューしました。
私は全くの初心者なので、順番も早い。ついでに曲も短いので、あがる間もなくあっというまに出番を終えました。


感想。
うーん、広いホールって気持ちいい!

リハで、全くお客が入っていないときは、私の安いチェロがこれでもかというぐらい響き、驚きました。ホール全部を楽器にして弾いている気分。。。。。。それはさすがに言いすぎか。

でも、いつも部屋で弾いているのと同じに弾いても、楽器から鳴ってくれるので、力を入れて弓を弾くというよりは、自然に弾かされている感じになるのです。

本番、客席に人が入ると、すこしその鳴りはおさまったので、結局ごりごり弾くことにはなりましたが、いやあ、いい勉強になりました。

っていうか楽しい!

チェロって、ほんとに荒馬みたいです。

ピアノみたいにどう弾こうと音程(だけ)は正しい楽器とは違って、音程も音色も鳴りも、全て奏者次第。
おいしい半音進行のときは、わざと音程を外した方が上手く聞こえたりするし。

チェロは、楽器がでかいせいもあり、「弾く」というよりは、「乗りこなす」という感じがぴったり来るんですよね。
今は、振り落とされないようにするだけで精一杯です。

毎日、ちょっとだけでも触ろうと思ってはいるのですが、、、、。
がんばります。

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2005年7月11日 (月)

変なポジション

またまた、チェロの練習に行きました。ここで習ったのが「変なポジション」。

、、、、いや、本当に先生は「変なポジション」って呼んでいるんですよ。

具体的には、第4ポジションの位置に親指を置いて、人差し指を離し、残りの指を全て半音ずつ低く置く、というポジションです。つまり、通常の第4ポジションの親指と人差し指の関係を、親指と中指に変えることになります。
で、時々、広いポジション的に人差し指を使うのですが、他のポジションと違い、あくまで基本となるのは中指と親指の位置関係ということなのですが、特に名前がないらしく、名づけて「変なポジション」というわけです。
先生によれば、手が小さい人にとっては、第4ポジションよりずっと使いでがあるそうです。

日本では、先生(たぶん30代後半?)のちょっと下の世代から、だんだんこの「変なポジション」を使う奏者が増えてきて、今では、若い奏者なら普通に使っているのだとか。
先生自身は、誰かに習ったとかではなく、自分でなんとなく思いついてやっていたそうなのですが、まさか他の人もこのポジションを使うとか、ここまで浸透するとはおもっていなかったらしいです。そういえば、ヨー・ヨー・マも使っているって先生は言ってました。(このポジションは先生が思いついた、という話ではありませんので、念のため。)

チェロ奏法は、カザルス以来、日進月歩で進歩しているそうです。
それまでは、乱暴に言えば、カンで押さえ、耳で微修正する、というのを繰り返すのがチェロだったらしいのですが、カザルスが、ポジションの使い分けなど、理論的な弾きかたの端緒を開いたのだそうです。以来、奏法理論を開発すれば上手く引けるということになって、様々な奏法が開発されてきた、ということらしいです。カザルスって、凄い人だったんですね。

でも、たしかに、チェロって荒馬みたいなところがあります。そういう理論でもないと、天才以外には乗りこなせませんからね。

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2005年6月12日 (日)

悪癖を言葉にするノウハウ。

またまた、久しぶりにチェロのレッスンです。3週間というもの、全く練習できず、昨日の夜あわててちょっとおさらいしたのですが、やっぱりその程度ではダメですね。でも、先生はよく分かっていて、何にも言われませんでした。それでも、まあ、ちょっと気がとがめました。

相変わらず音程悪し。ということで、また音程修正講義が始まりました。
よくもまあこんなに、身体の癖を修正するノウハウがきちんと「言葉」になっているなあ、と感心しました。

今日は、第一ポジションと似たポジションを区別するという練習です。人差し指を下げるポジションと、2指以降を上げるポジション、そして、全体を半音下げるポジション、それから普通の第一ポジションの4つです。
これを区別するには、左手親指がどこにあるか、と、左手の親指と人差し指(と中指)の位置関係を意識すればよいということ。考えれば全くその通りのことです。が、あいかわらず、先生の言葉は、無意識に体がどう誤解しているのか、そして、それを意識的に直していくにはどうすればいいのか、を知り尽くした、ナイスなサジェスチョンです。

先生は、第一ポジションは一番音程をとるのが難しいんですよ、と慰めてくれました。なぜなら、第一ポジションの親指位置だけは、まったくのあてずっぽうだから。

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2005年5月23日 (月)

ずれていく、、、。

昨日はチェロの練習日。

ごくごく簡単な曲、のつもりなのに、最近妙に音程が悪いなあ、と自覚があり、先生に聞いてみました。
ここで即座に音程修正レッスンへ移行。音程のみといっても過言ではなかった。。。

これは、ごく初心者向けの話と思ってください。

ある音の音程が悪いと言うのは、その前の一連の音に、音程を狂わせる「ワナ」があります。
広いポジションがあったり、移弦があったり、弓の不規則な動きがあったり、と、一曲の中に「ワナ」は山ほどあるわけですが、自分が今引っかかっている罠は何か、を自覚することが大切というわけです。

言い換えれば、「この音」だけを直しても無駄。その前の音の動きのどこかに、あとあと音程が悪くなるタネが秘められているということ。音程が悪いなあ、と思って、そこだけを直しても、かえって変なくせがつくだけ。音程が悪くなるに至る自分の癖を見極めて、「癖」を修正していかないとだめなんです。


自分の音楽の聴き方になぞらえてしまいましたよ。
偏った曲が好きになり、それを聞きこんだり似た曲を探していくうちに、さらに偏って修正不能なまでにずれていく、、、、。

曲の好みなら、正しいも間違っているもないんで、いいんですけどね。

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2005年5月11日 (水)

1123の謎。

前々回、1123の謎、という謎のタイトルをつけたまま中断していた、リズムの話の再開です。


まず、3拍子の拍のそれぞれをあえて言葉にしてみます。

1拍目は「小節の始まりだから、頭を強くはっきり。拍の終わりにかけて少し弱くなっていく」、2拍目は、「1拍めの始まりを受けて、少し弱めで、全体を均等に、しっかり延ばして」。3拍目は「次の1拍目につなぐべく、最後に近づくと弱くなっていき、ちょっと短め」。

このへん、先生の言葉をじぶんなりに翻訳してしまったので、先生としては異論があるかも、です。

ちなみに、先生のカウントは、

 、    に~~い、    

こんなふうに聞こえます。

さて、そして4拍子ですが、先生は、4拍子とは、3拍子+1というふうに考えられる、といいます。そして、それは、「1,2,3,3」とカウントするのではなく、「1,1,2,3」とカウントするのだ、というのです。


4拍子のリズムを感じるとき、1233、とカウントすると、最後の二拍は等しく小さくなってしまいます。
1,1,2,3、だと、最後の3から気持ちよく次の1拍目に渡せるので気持ちいいんだとか。

しかし、これだと、一般的に言われる「強、弱、中、弱」という4拍のカウントとは違ってきますね。
そして、リズムのそれぞれの拍の長さも、かなり伸縮しますよね。


さて、てなことを考えながら、今日、このアルバムを聞きました。


music
Lunatic Harness / μ-ziq

ドラムンベースというジャンルでは大ヒットした超有名アルバムだそうです。
これを聞いていて、ドラムンベースのリズムには、リズムの伸び縮みの感覚が秘められているのではないかと思いました。

思い付きではありますが、ちょっと説明してみます。

ドラムンベースと言うのは、打ち込み機械が可能にした音楽の新しい形です。
32分音符、64分音符、128分音符など、細かいリズムで、たとえばドラムの音を連打するようにプログラミングします。すると、ドルルルル、と、ドリルの音のような、効果音のようなリズムが生まれます。
細かすぎるので、リズムでありながらリズムとは聞こえない瞬間もありますが、こうした「ドルルルル」という脅迫的なリズムと、妙に間のあいた「ダ、ンダ」というリズムが組み合わさって、有機的な流れを作り出します。わかりやすい繰り返しがなく、毎小節ごとに違うリズムが鳴ることも多いです。

打ち込みですからそれぞれの拍の長さはもちろん均一です。ところが、一拍の間の音符の数が多いほど、拍が長く感じられます。
上の例だと、”ドン タ” ゙は、しっかりド゙カカカ ドカカカとくるところは、若干リズム間隔が短くなるように聞こえるのです。もちろん、打ち込みだから、全くリズムの伸び縮みはないのに関わらず、です。
このリズムを研究していけば、ダンスミュージックで人が気持ちよいと思えるグルーヴは、ある程度定式化できるのではないかと思いました。

なんか、楽譜がないと判りにくいですよね、、、、。

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2005年5月 8日 (日)

クラシック訛り、または1123の謎。

今日もチェロに行ってきました。
今日からウェルナー教本開始。数ページ飛ばして、2拍子と4拍子の弾き分けが宿題になりました。

楽譜上は、スラーがついているかどうか、伴奏の拍子、で区別できるようにはなっています。が、先生から出たのは「2拍子と4拍子は全く別物。伴奏がなくても、スラーがなくても、明確に弾き分けられるようになろう」という課題。
今まで私は(打ち込みの機械をかじったことがあるためか)、2,4,8拍子の違いなんて、表記の仕方の違いぐらいにしか思ってきませんでした。シーケンサーという、いわば自動演奏マシンがあるのですが、これに楽譜を入力する時に、例えば2分音符を4分音符に、4分音符を8分音符に、、、と変換すれば、2拍子の演奏が4拍子の演奏にプログラムできてしまいます。

前回も書きましたが、先生によれば、欧米人には4拍子を均等に割るという感覚がなく、4拍目がだらん、と伸びてしまうので、そのリズム感の補正がたいへんなんだということでした。そして、逆に日本人は4泊それぞれをタイトにカウントしすぎ、のぺりとしたリズムになるので、そこに抑揚をつける練習をする必要がある、と。(もっとも、純邦楽の世界には、そもそもビートがなかったり、ビート自体が音楽の流れに即して伸縮したりということがあります。ということは、日本人のリズム感、というよりは、現代人のリズム感、なのかも知れません。)

さらに先生によれば、このリズム感のズレは「訛り」みたいなもので、ジャズ訛り、ラテン訛り、そして、クラシック訛りなど、様々なジャンルにそれぞれ訛りがあるということでした。実際、例えば先生がジャズの人と共演したとき、互いにリズムの訛りを感じたらしいです。
そういう意味では、私には2,4拍目を強く感じる「ロック訛り」や、実際に鳴っているビートの倍を意識しながら聞く「ファンク訛り」などがあるので、クラシックの演奏のタイム感をつかむのには苦労しそうですね。

あらら、長くなりましたので、続きは改めて。

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2005年4月13日 (水)

メロンの味

チェロのレッスンのお話、続き。
っていうか、こっちが本題だったんですが、、、、。


練習曲の、どの音符を強く弾くかの話をしているうちに、
西洋人と日本人のリズム認識の違いの話になりました。

先生によれば、日本人は教えなくてもかっちりしたリズム割りができる。そのかわり、起伏がなくて面白みに欠ける。

西洋の人は、初めて楽器を弾くと、4拍目がだらん、と伸びてしまう(らしい)。だから、西洋人の初心者は、4拍めのモタりをなおすのが大変なんだそうな。でも、ニュアンスに富んだ演奏が自然にできるらしい。


で、どうしたらそういう陰影のある演奏ができるか、ですが、
1,2,3,4というそれぞれのカウントを同じに数えないこと、だそうです。

演奏家は、曲を覚えるほど聞くうちに、
それぞれの音符が有機的に結び付けられるようになる。

例えば、
ある音符を強く弾くかどうかは、前後の音符によって決まる。さらに、その音符の前後の弾き方は、前後の小節の流れで決まり、その小節の弾き方は、、、、
というふうに、各パートの密接な関係が、曲を覚えることで見えてくるらしいのです。


「一拍目を強く弾けばいいとか、4拍目は次の一拍目に繋げるように」とかは、日本に西洋音楽が輸入されたときに、翻訳者が「便宜的に」教えた名残で、実際に演奏すると、どんどん例外が出てきてかえって混乱してしまうそうです。

これを、先生は、
「子どもにメロンの味を教えようと思ったけど、メロンが手元になかったので、
きゅうりに蜂蜜をかけて、こんな味だと教えるようなもの」
といっていました。

なるほど。


微分的というのか、積分的というのか知りませんが、
演奏家はそんなことを考えながら弾いているのか、と今更ながら知りました。

チェロのレッスンに行くのは、うまくなりたいというより、
こういう話を聞くためのような気がします。

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